「俺の何が足らねえ?」



違う



「蒼にはあって俺にねーもんはなんなんだよ…!」



違うよ



「バカだからわかんねぇよ俺…」



違う、違うんだよ



「1%の望み?100回目のゴール?…走り続けて息が切れたら誰だって辛いに決まってんだろうが…!!」



ユラユラと揺れるその目に、私は何も言葉を発せなかった。



何も言えなかったんじゃない



言わなかった