「おい蒼そんな言い方は「そんな言い方?」



郁人さんの制止の声にも蒼さんは心底冷え切った表情を向けた。



あの郁人さんまでも声を詰まらせる。



蒼さんは再び詩織さんに視線を移し続けた。



「人の執事どうこう言えることしてきたの?アンタ」



「わ、私は…!」



「俺は結衣ちゃんよりデキる執事に出会ったことないんだけど」



蒼さんはそう言うと、グイッと私の肩を引き寄せて。



「結衣ちゃんよりコーヒーのうまい奴いないからね」



私にはあのいつもの笑顔を見せてくれた。