幹也さんは元気を振り分けられる人。



私がこの仕事を続けられる1つの理由、その明るさに何度も助けられてきたんだから。



「私は大丈夫なので、お願いします」



「…分かった」



幹也さんだってきっと断るのは嫌なんだ。



私の答え一つで幹也さんのこれからを左右したくない。



「ごめんな無理させて」



「い、いえ!私がテレビデビューできるなんて、親もきっと驚きます!」



そう言って笑うと、幹也さんは「そっか」と頷いた。