「そうか?」



何も知らない郁人さんは首をかしげた。



キッと蒼さんを睨むと、楽しそうに微笑んで。



あの最低男…!



「あ、結衣おはよー」



「幹也さん!おはようございます!」



幹也さんも眠そうに食堂へ入ってきた。



幹也さんの顔を見ると元気が出て、どこか安心する。



郁人さんと蒼さんの前で強張ってしまう表情が一瞬で緩む感覚。