扉を静かに閉めて、くるりと振り向いたとき



「どわぁ!!」



目の前に大きな影が見えて声をあげた。



「どわぁって…人を化け物みたいに」



正気を取り戻すと、蒼さんが呆れた顔をしてるのが見えて。



「な、なんだ蒼さん…」



「なんだじゃないでしょ、何してんのこんな時間まで。…執事が主人の部屋で」



「へ、変な言い方しないでください」



見られてはいけない人に見られた。



時刻は夜中の1時を迎えている。