静かに発車したリムジン。



助手席の悠くんは静かに外を眺めている。



「先生とはどんな話ししたんだよ悠」



幹也さんの問いかけに、私だけが「げ」と表情を歪めた。



「特になにも。…俺に不安はないってさ」



「へぇそっか。…ま、学校では優等生だもんな」



私のことには触れず、悠くんは淡々とそれだけを話して終わる。



全て言われてしまうと思ってたのに意外や意外。



悠くん、なにも言わないんだ…