なんだろう。なんの話をしているんだろう。


でも、どことなく真剣な感じがするから、口を挟むのは躊躇われるなぁ。




「俺が外を求めても?
それでも出ない方が良かった?」

「・・・あなた様は」


ボルダさんが、いつもの笑みを消した。

目を丸くして、ラギアを見る。



「“今”、自由を求めるのですか?」

「・・・君たちの活動とは関係ない」

「そうでしょうね。そもそもあなた様は私達に無関心ですから」

「そうでもないけど」

「アイナだけ、でしょう」

「うん」

「相変わらず言葉を飾りませんねぇ」



ふう、と息を吐いて、ボルダさんがまた笑顔を見せた。

私はそっとお腹を押さえる。耐えろ。




「ですが、だとしたらあなた様が“今”自由を求めるのは、やはり」

ぐうーっ




私たちの間を一瞬沈黙が襲った。


私はお腹を押さえてうなだれた。

ああ、耐えられなかった。
お腹の虫・・・!




ボルダさんの言葉を遮って響いた私のお腹の虫は、その後きゅるきゅるといって消えた。

悲しい。




「アサヒ?」

「お腹空いたの?」

「びゅん・・・」


恥ずかしい・・・!!!




顔を赤くしてうつむく私の手に温かな手が触れた。

そろりと顔を上げれば、ラギアが私の目を真っすぐと見つめて頷いた。



「アサヒ、昼食買いに行こう」

「びゅ、びゅぅん・・・!」



ラギア、大好きです!!!