『な、なんなんなんなんで!?』

「『なん』多いね」


この一ヶ月でいつのまにかラギアは日本語を少し覚えてたんだよね・・・じゃなくて!



「それ、服、髪、なに!?」

「変装」

「・・・ヘム草?」

「それは薬草。
変装・・・俺だってわからないようにした」

「ラギア、わからない、した・・・」


確かにわからない。

しかし。



「なぜ、おんなのこ?」

「1番わかりずらいかと思って」

「ほー」


成る程。

男の子だとは思えないもんねぇ。


・・・どう見ても私より可愛いということにちょびっと傷ついたのは内緒だ。

クオリティ高いね!




「エリィに手伝ってもらった」

「おー!」


さすがエリィさんです!

でも・・・



「なぜ目、ぬの、おく?」

なんで眼帯してるんだろう?


赤い方の目を隠したラギアは、見える方の紫の瞳を瞬いた。



「赤い目はめずらしいから」

「メスらしい?」

「珍しい。
赤い目の人は少ない。赤と紫の目は多分俺だけ」

「ラギアだけ!?」

「うん」


えー!それは凄い!



「だから、隠す」

「わかった!」


“隠す”は「隠す」って言うんだった!
忘れてた!

心のノートに復習すべしと刻んでおく。



そして、ハタと気づいた。


「ラギア、わかるない。だから、一緒、行ける?」

「うん」



ラギアがコクリと頷いて言った。



「一緒に行こう」