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次に目を覚ますと、私を見ていたらしいラギアと目が合った。

なんだか随分と久しぶりに見たように思う赤と紫の瞳が綺麗だなぁとぼんやりしてると。



「アサヒ」

静かな声が私を呼んだ。




「ん?」

「大丈夫?」

「だ、い・・・びゃん、だじょー」

「大丈夫じゃないね」

「ひょ?」


はて、と首を傾げる私の頭を、ラギアの骨ばった手が撫でた。



「ひょじゃ!?」


予想外のことに一気に覚醒した私。

ラギアが私の頭を撫でるとか!びっくりだ!


私のへんてこな声にラギアはパチリと綺麗な目を瞬かせて、ぴたりと動きを止めた。

そして、首を傾げる。




「あれ、なんで撫でてるんだろ」


ねえねえラギアさん。なんでラギアさんが首をひねるの。

なんて言っているかはわからないけど不思議がっていることは察した。


うん。本人にもわかんないことが、私にわかるわけがない!

つるっと頭の上の手はスルーすることにして、私はハイと手を挙げた。




「いつ?」


今何時でしょうか!

前目覚めたときは暗かったけど、今は日差しが眩しい。


一晩ぐっすりってところだろうか?

そう推測していると、ぐううううううっと勇ましく私のお腹が鳴った。



目覚めるたびに腹ペコって悲しいね・・・。




しょんぼりとお腹に手を当てていると、ラギアの手がお腹に当てた私の手に重ねられた。



「アサヒ」

「びゅ、びゅびゃん?」

「ごめん」




謝罪の言葉だ、ということはわかった。

その謝罪は、牢に入れたことの謝罪?


でも、信じてくれたラギアがなんで、謝るの?