嫌だ。

こんなんじゃ、誰も、何も、信じられない。


信じられないのはおかしなことじゃないかもしれない。

でも、私は信じてもらえないのは当たり前だと思いながらも、疑われるのが辛かった。


それなのに、私が信じられないなんて、そんなのってない。




「ラギア・・・」


私を信じてくれた人。


3歳年下の男の子に縋るなんて、なんて情けないんだろう。

なんてみっともないんだろう。



だけど、だけど、ああ、だけど。


頭の中がぐちゃぐちゃだ。




落ち着いたはずなのに、また振り出し。


ゴンゴンゴンゴン

頭を壁にぶつける。


落ち着け、落ち着け、落ち着け。


うじうじしていたって何も変わらない。


落ち着け、落ち着け、落ち着け!戸田旭!!





「・・・ふっ」


短く息を吐きだし、薄暗い天井を見上げる。

今朝は、あんなにも眩しい初春の日差しを受けていたっていうのに、今はこんなにも暗い。


いきなりの超展開に目を白黒して混乱していたい。

けど、そういうわけにはいかない。




ここに味方はたぶんいない。


それでも、私は帰るのだと決めたんだから。




優しくて温かな、私の世界に。