たまに冗談っぽく聞いてみた。

「ねーぇ、私どうしたらいいのかな。」

「何がー?」

多分私の不安なんてアキラくんにとっては小さかったんだ。

「私ね、寂しいんだよね。アキラくんがいないと。だっていつも一緒にいたし、毎日一緒に寝てたし。どうしよー、寂しい。」


「リサぁー、別に死ぬわけじゃないんだから。これから何年もずっと一緒にいるうちのたったの1年じゃん。俺だって寂しいけどちゃんとメールも電話もするからさ。」


やっぱり楽観的。
いいなぁ、男の人って。恋愛に対してもドライだよね。


アキラくんは連絡すると言ってもできない人だった。
悪気はないし、口だけというつもりもなさそうだったけど、友達と遊んでいたり、何か他のことに熱中するとすぐに忘れる。

私が泣いて帰りを待っててもきょとんとして「なんかあった?」とか「なーんだ、恋の病かよ」と笑ってやり過ごす。
そのたびに私は自分が馬鹿らしくなり急に自己嫌悪した。


気持ちの温度差…
どこかでその壁を感じ始めていた。