急に氷室くんの身体から私の身体を離した。
バランスが崩れて、倒れそうになる。
ーーーと、
ギュッ…
そのまま倒れそうになった身体を大河のガッシリとした腕が支えてくれた。
…何でだろう、ドキドキする
大河の腕の中に抱かれたまま、なんて考えると、身体が熱くなってきた。
今までこんな意識したこと無かったのに。
全て、あの夏祭りの日のせいだーーー
大河があんな事するからーーー
私はパッと大河から離れた。
今顔を上げたら、きっと真っ赤だ。
そんなの大河に…氷室くんに見られたくない!
そう思って俯いた。
「……帰るぞ」
「…っ!!」
そんな事お構い無しに、大河は私の腕を引っ張って、歩き出した。