その言葉に反応して、氷室くんがチラリと私の方を向いた。





え……、近いっ…!





その距離、約10cm!



もう少し動いたら、鼻と鼻がくっ付いてしまいそうだった。





氷室くん、どうしたのーーー!?





氷室くんの足が止まった。

門まであと少しだと言うのにーーー


それに。





はっ、鼻がっ…





鼻が触れている。


氷室くんの息も感じられるほど近くにーーー




私の心臓は、もう壊れちゃいそうだった。

それなのに氷室くんはまだクールな表情で。



そして、唇が触れるまであと5cm……!!!



ガシャンッ…!!



「「……っ!!」」



キスをされるまで後少しだった時、急に門の方から、何か激しい音が聞こえた。



見ると、



「……大河…?」