痛さなんかより嬉しさのが勝ってしまう。


氷室くんはジロジロと私の姿を見て、



「…怪我をさせてしまったか。少し失礼」


「…わっ!?」



擦りむいた所を見つけたみたいで、いきなりお姫様抱っこをしてきた。


大好きな氷室くんからお姫様抱っこ…
私の頭はますます混乱した。



「あっ、あのっ…、氷室く…」


「心配するな。女性に怪我をさせた事は本当に申し訳ない…。家まで送ろう」


「……っ!!」



私の言葉を遮るかのようにして、氷室くんはスタスタと歩き出した。





なんか、夢みたい…