ガチャ
「せーの!」
パァーン
も「陸、誕生日おめでと!あと、大会優勝おめでとー!」
陸「おー!ありがとう!」
竜「優勝おめでとう!って、3人いないんだけど。」
も「それは今度ちゃんとするから、今日は誕生日パーティ!」
パーティーも終わって、コーチの車で駅まで送っていってもらった。
り「あ、電車来た。のの。翔くんじゃあね!」
「うん!じゃあね!」
翔「じゃあなー」
陸くんとりかちゃんは帰って行った。
翔「乃々華。ちょっと話あんだけど。いい?」
「うん。どこか入る?」
翔「ううん。俺の家で話していいか?」
「いいけど、葉瑠ちゃんと涼くんいるんじゃないの?」
翔「いるけど、寝てるから。」
「分かった。」
電車に乗って、翔ちゃんの家に行った。
「お邪魔します。」
小さい声で言って部屋に入った。
「話って?」
翔「俺、高校辞めるわ。」
「えっ?何言ってんの?なんで?」
翔「母さんが、離婚すんだって。おっさんが出てったんだよ。この家はお前らにやるって。でも、ローンはこっちで払わなきゃなんねぇんだよ。」
「何それ。あと何年なの?」
翔「あと5年。だから、今も母さん働きに行ってるし。学費も出せなくなって。もう就職先も決まってるし。あとは退学届出せばもう退学出来んだよ。それを言っておきたかっただけ。」
「翔ちゃんはそれでいいの?」
翔「よくねぇけど。もうそうするしかねぇんだよ。」
「分かった。私もできることがあれば手伝うし、葉瑠ちゃんと涼くんの面倒見たりするから。何でも言って。」
翔「ありがとうな。葉瑠も涼もまだ保育園に通ってるから。助かる。乃々華にも懐いてるし。」
「あと、話すことは?ないの?」
翔「俺、おっさんに車もらったから、これからは練習の日一緒に乗ってけよ。」
「いいの?ありがとう!」
翔「全然いいんだけど。あ、そうそう。乃々華の話も聞こうと思ってたんだよ。なんかあった?」
「学校で、ちょっとね。」
翔「ん?学校でやなことあった?」
「いつメンがね、結構人脈広いしめっちゃ細くて可愛いの。
でも、私はバレーしてるから細くもないし可愛くもないじゃん。
そしたら、周りの女子が気に入らなかったみたいで、聞こえるようにわざと悪口言ったりしてくるの。」
翔「そっか。乃々華はどうしたいん?今のグループから抜けて違うグループ行きたい?」
「いやや。
けど、自分の本音が言えやんくて、周りの人から色々言われるから、それがストレスにもなってる。
色々言われないようにしようとして、頑張ってるからすごい疲れる。」
翔「居心地が悪いんやろ?」
「うん。」
翔「少し、休んだら?乃々華のお母さんに言って。」
「そしたら、勉強遅れるし結局元に戻るやん。」
翔「でも、1回心休ませやな。な?」
「うん。翔ちゃん、明日おる?」
翔「あぁ。退学届出しに行ったあとは家にいるつもりやけど。来るか?」
「うん。来る。」
翔「わかった。少し学校行って、帰ってきたら、迎えに行くわ。」
「いい。歩いてここまでくる。」
した「分かった。じゃあ、なるべく早く帰って来るよ。」
「ありがとう。」