「乃々華ちゃん、クラブチーム入らない?」
「えっ。」
「隣の県でやってて、僕がコーチなんだ。でも、結成したばっかりで全然人がいなくてね。どうかな?」
「私は、やりたいです!お父さん。いい?」
「乃々華がやりたいなら。でも、電車で行ってもらうことになるけど。それでもいいなら。」
「大丈夫!」
「あ、そうそう。この県の子も1人電車で通ってる子がいるよ。中3で部活引退して、バレーの推薦が決まってて、練習させて欲しいって。」
「そうなんですね。」
「明日、見学においでよ。」
「はい!」
次の日、私はお母さんと体育館に見に行った。
「こんにちは。」
「乃々華ちゃん!」
「よろしくお願いします!」
「はーい!えっと、乃々華ちゃんは中学生だから、こっちのコートで。」
「はい。」
反対側のコートを見ると、
「乃々華!」
「翔くん?」
出会いはこんな感じかな?
私は高一になった。
「ねぇ、翔ちゃん。」
翔「ん?」
「うちのチームってなんでみんな付き合ってるんだろうね。」
私のチームは男女混合で練習している。というか、中学生チームとは違って人数が少ないから、試合もあんまり出ないんだけど。
翔「なんでだろうな。」
「別にいいんだけど、休憩時間が見てらんない。」
翔「確かに。」
電車に揺られながら、体育館の最寄り駅に向かった。
翔「乃々華。乃々華。」
「んー。」
寝てた。
翔「もう着くぞ。起きろ。」
「うん。」
ぼーっとしながら電車を降りて、歩いていた。
り「ののー!翔ちゃん!早くー!」
「りかちゃん!お待たせー!」
りかちゃん(170)は1つ上の先輩で陸くん(190)と付き合っている。
り「よし!行こー!」
「うん!行こー!」
私とりかちゃんはいつもこのテンションで体育館に向かう。
体育館までは1キロ。いつもこの4人で歩いて行っている。
陸「車気おつけろよー」
「「はーい!」」
後からそう言ってくれた。
陸「りか!」
ブーン
陸くんは走って、腕を引っ張った。
陸「気おつけろって言っただろ。」
り「ごめんなさい。」
陸「今度から気おつけろよ。」
頭にぽんとした。