窓の外を見ると、




綺麗な夕陽ではなく、




綺麗な三日月が見えていた。




「うわぁ〜。今日は三日月なんだね〜。」



「てか、もうこんな時間か。」



時計を見ると、もう8時。




もちろん学校には誰も残っていない。



「橘。だいぶ綺麗になったし、



今日はここで終わろう。



俺、家まで送るからさ。



駐車場で待ってて。」




「いやいや!大丈夫だよ!!



家近いから歩いて帰れるし!」



(先生と今車の中で2人きりになったら心臓がもたない…!!!)



「だーめ。



女子高生がこんな時間に1人なんて危ない。



担任として許しません。」



「本当に大丈夫だって!!!」



「だーめ。



お前、自分の可愛さ自覚してないだろ。」



「可愛くないのは本当だもーん。



しかも、家近いし!」



「ダメ!俺が送っていく!」