夏休みもあっという間に終わった。
2学期が始まって1週間。
私の恋が始まって1ヶ月。
あれからもちろん進展はない。
「今日は体育祭の競技決めなー。」
先生は言った。
私は先生を眺めながら、
先生のどこが好きなのかとか、
なぜ先生のことを好きなのか、
などを考えていた。
すると、
「華織〜???」
「……ん!?!? なに???」
「競技なににする???」
「ん〜。どうしようかな〜。」
「華織、足速いんだしリレーとかは??」
「最近運動してないからなぁ……。」
「『足が速い』…???」
「橘さん!!!」
「えっ???」
実行委員の2人が私の手を握っている。
「クラス対抗リレー走ってくれないかな!」
「お願い!!!この通り!!!」
2人は顔の前に手を合わせてお願いしていた。
「役に立てるか分からないけど…。
私で良ければ…いいよ??」