｢あの…｣

｢え！あ！はい！｣

青山くんがいきなり話しかけてくるからびっくりした。

｢あ…俺。教科書とかこっちの学校のまだ持ってなくて…見せてもらってもいいかな…？｣

｢教科書？いいよ！｣

｢ありがとう！松野…さん…だっけ？｣

｢松野！松野ひなたです！みんなからひなたって呼ばれてるからひなたでいいよ！｣

｢じゃあ…ひなた…？｣

｢うん！｣

｢じゃあさ、俺のことも名前で呼んでよ。｣

｢名前！？｣

｢うん。空って。｣

真剣な眼差しで言ってくるからそんな目で言われたら…

｢…わかった。空…｣

｢うん！ひなた！よろしくね！｣

空があまりにも嬉しそうにするから名前で呼ぶ恥ずかしさがなくなっていった。