きっかけは私の鼻歌だった。
ある日、夕食の片づけをしながらテレビから流れてきたジャズに懐かしさを感じた私はうっかりハミングしてしまっていた。
進藤さんは「ちょっと片付けしてくるよ」と仕事部屋に入って行ったのを見ていたから、まさか聞かれているとは思わなかった。
まだ私が高校生の頃、私の年の離れた姉が当時付き合っていた彼の影響でジャズを聴くようになり、姉の車に乗るとBGMはいつもジャズだった。
姉に英語が上達するためにも英語で歌ってごらんと言われていろいろな曲を歌うようになった。
その中でも『Fry me to the moon』は私のお気に入り。
その姉もその時の彼と結婚してもう8年になる。
懐かしさでいっぱいになって、そのうち調子に乗ってハミングじゃなくて歌っていた。もちろん小声だったのだけれど、それをいつの間にか部屋から出てきていた進藤さんに聞かれてしまっていたのだ。
「果菜って前から思ってたけどなかなかいい声だよな。ちょっと歌ってみないか?」
私はもちろん必死で嫌だと言ったのだけど、結局伴奏してくれるという進藤さんの弾くキーボードが聴きたくて負けてしまったのが始まり。
ある日、夕食の片づけをしながらテレビから流れてきたジャズに懐かしさを感じた私はうっかりハミングしてしまっていた。
進藤さんは「ちょっと片付けしてくるよ」と仕事部屋に入って行ったのを見ていたから、まさか聞かれているとは思わなかった。
まだ私が高校生の頃、私の年の離れた姉が当時付き合っていた彼の影響でジャズを聴くようになり、姉の車に乗るとBGMはいつもジャズだった。
姉に英語が上達するためにも英語で歌ってごらんと言われていろいろな曲を歌うようになった。
その中でも『Fry me to the moon』は私のお気に入り。
その姉もその時の彼と結婚してもう8年になる。
懐かしさでいっぱいになって、そのうち調子に乗ってハミングじゃなくて歌っていた。もちろん小声だったのだけれど、それをいつの間にか部屋から出てきていた進藤さんに聞かれてしまっていたのだ。
「果菜って前から思ってたけどなかなかいい声だよな。ちょっと歌ってみないか?」
私はもちろん必死で嫌だと言ったのだけど、結局伴奏してくれるという進藤さんの弾くキーボードが聴きたくて負けてしまったのが始まり。