「木田川さん?俺。ああ。果菜の許可は取った。後はよろしく」
ほんの短い会話で通話が終わる。
これから何が起こるのか私には全くわからない。
私より頭1つ分大きい進藤さんを上目遣いで見つめていると、ふっと表情を緩めて私の頭を撫でる。
「なあ、果菜、あれを歌ってくれよ」
「えっ?今ですか?」
「そう。お前の歌声でリラックスしたい。伴奏してやるから」
私の返事を待たずに額に軽いキスを落とすと進藤さんは立ち上がりキーボードに向かっていく。
私も進藤さんの演奏が聴きたくて冷めてしまったアップルティーを飲み込みノドを湿らせた。
『Fry me to the moon』
有名なジャズナンバー。
少し前まではまさか私がホンモノのアーティストの前で歌う羽目になるとは思ってもいなかった。
ほんの短い会話で通話が終わる。
これから何が起こるのか私には全くわからない。
私より頭1つ分大きい進藤さんを上目遣いで見つめていると、ふっと表情を緩めて私の頭を撫でる。
「なあ、果菜、あれを歌ってくれよ」
「えっ?今ですか?」
「そう。お前の歌声でリラックスしたい。伴奏してやるから」
私の返事を待たずに額に軽いキスを落とすと進藤さんは立ち上がりキーボードに向かっていく。
私も進藤さんの演奏が聴きたくて冷めてしまったアップルティーを飲み込みノドを湿らせた。
『Fry me to the moon』
有名なジャズナンバー。
少し前まではまさか私がホンモノのアーティストの前で歌う羽目になるとは思ってもいなかった。