椅子に座り書類に目を通す。



ふと視界に人影が映る。





「ナトリ、どうかした?」




仕事をしているときは俺が声をかけない限り近づかないナトリが今日はそばにきた。




「…役員、どうするんですか?」



あーぁ、




忘れてた。









毎年4月から新一年生を加えることになっている。




もちろん生徒会長の独断と偏見で。






新入生の名簿に手を伸ばす。





適当なページを開いて指を指す。




「これ、」






ナトリの顔が険しくなる。






俺が指を指したのは、女の子だった。