「そうだね、目が見えなかったからか」


ずれた発言。

そうさせたのは誰だ! なんて口にするほどバカではない。


先輩が私の目隠しを取った。

明るい部屋の中で、まだ目が慣れていないからかよく見えない。



あぁ、でも柔らかい微笑みを浮かべた“普段通りの”先輩がそこにいた。



「どうして──」


こんなことを?


なんて続けられなかった。