………私は改めて大輝くんがどんなにモテるのかを思い知らされる。
あんなに可愛い子は綺麗な子に好意を抱かれても冷たい彼は、どうして私を選んだのかな?
それが未だに疑問である。
だって私なんか………こんなに冴えない普通の女子高生なのに。
私はさっきよりも落ち込んだ。
でもこれからはデートなんだと思い直し、私は気分を上げて今度こそ大輝くんの前に姿を現した。
「大輝くん……!お待たせ……!」
大輝くんは私の声に反応し、こっちを見た。
と、思ったら目を見開き硬直している。
やっぱり私の格好、変だよね……。
こんなワンピースなんか私に似合わないに決まってる。
メイクしたこともワンピースを着たことも後悔していると………
「なんだよそれ、可愛すぎんだろ。」
という大輝くんの声が聞こえてきた。
一瞬聞き間違いかと思い、大輝くんを見たら………
視線をそらし、少し顔を赤らめる彼がいた。
「………っ!!」
「あー、もうすでにやばい。
こんなの直視してたらおかしくなりそう。」
そう言う大輝くんの方が……すごくかっこいい。
私服の大輝くんもカッコ良すぎるよ……。
「わ、私なんかより大輝くんの方が、かっこいい………です。」
なんて言ったのはいいけど、恥ずかしすぎて俯いた。
「………それ、わざとやってんの?
俺を惑わそうとしてる?」
「え……惑わす……?」
言っている意味がわからなくて大輝くんを見る。
大輝くんも私を見ていて、お互い見つめ合う形になった。