ゆっくりと音を立てないように大輝くんに近づく。
………すごく愛おしくて、触れたいと思ってしまう。
私、おかしくなっちゃったのかな。
大輝くんはピクリとも動かずに眠っていて、起きる様子はない。
私は手を伸ばし、そっと大輝くんの髪に触れようとした時。
突然電気が消え、一瞬、辺り一面が真っ白に包まれた。
その後近くでドォンッと雷が落ちる音がした。
すぐに電気はついたものの、私は怖くて……
「……………っ!!!」
悲鳴を通り越して声が出ずに、勢いよく大輝くんに抱きつく。
ち、近かった……!
絶対今の雷、近くで落ちたよ……!
そう思って怖がっていたら……
「寝込み、襲う気?」
という大輝くんの声が近くで聞こえてきた。
その時初めて私は今の状況に気づいた。
「………ご、ごめんなさい!!」
私、大輝くんに……抱きついてた!?
恥ずかしくなり、ぶわっと顔が熱くなる。