………2人が帰ると、急に静かになったように感じた。
「だ、大輝くん!先にお風呂入ってください!」
2人きりになったんだと思ったら緊張して、つい頼む形になってしまった。
「………いや、遥が先に入って。
早く入らないと雷が鳴ってる時に風呂入りたくないだろ?」
「うっ……!」
それは絶対に嫌だ。
それだけは避けたい!
その気持ちが勝ってしまい、結局私が先に入ることにした。
「あっ、大輝くんはお風呂派ですか?」
「いや、俺はシャワーだけで大丈夫。ありがとな。」
そう言って笑う大輝くんにはやっぱりどこか余裕があるように見える。
「ていうか何で敬語なんだよ。」
……ほら、今も優しく笑った。
まるで私を落ち着かせるかのように。