「武本くん!あなた本当に完璧人間過ぎない?」
………今、大輝くんの作った料理を食べています。
メニューは野菜炒めとスープ、ご飯にみんなでシェアするオムレツ。
野菜炒めは均等に野菜は切られているし、味付けは完璧すぎる。
スープも丁寧に具まで入っていて、オムレツなんか滅多に食べたことなかったけどすごく美味しい。
とりあえず全部が美味しすぎるよ……!
大輝くんの完璧さに、3人はただただ驚いていた。
「いや、普通だよ。
人並みくらいって言っただろ?」
………いやいや、これで普通だったら大輝くんが思う料理が上手い人の基準は高いよ!
「まぁでも、両親が共働きで帰りが遅いからよく俺が作るっていうのもあるんだけどな。」
「えっ、大輝って一人っ子なのか?」
「そうだけど?」
「なんか意外だねぇ。弟とかいそう。」
………そういえば、私って大輝くんの小さい頃の話とかしたことないな。
もちろん私な話もだけど。
この間の中学時代の話を少ししたぐらいであとは全然話していない。
私の知らない大輝くんがまだまだあるんだ、とこの時に初めて気づいた。
今日過去の話でも聞いてみようかな………。
なんて思いながら、私は大輝くんが作った料理を口に運んだ。