司祭の舞いが止まり、二人はそこで初めてあたしを見据えて深く一礼した。
あたしもつられて頭を下げる。
「お待たせ致しました。後は巫女様の祈りでもって儀式は終わります。…杯を」
司祭の一人がそう言うと、もう一人が先程手にしていた球状の彫刻の底に針の様な物を突き刺した。
彫刻には影の具合なのか、うっすらと顔が浮かんでいる様に見えた。
針が突き刺された底からは水の様な何かが流れ出し、それを杯で汲み取っている。
「アーリアの山から湧く水です。気持ちが落ち着きますよ。これを飲み、祭壇に祈りを捧げて下さい」
緊張や不安が混じった良く解らない感情であたしは熱を持っていたので喉が確かに乾いていた。
差し出された杯を受け取り、あたしはそれを飲み干した。
生温い、と思っていた水は意外と冷えていて一気に体に清涼感が突き抜けた。
そして迷う事無く祭壇の前に立ち、手を組んであたしは礼をした。
何を祈れば良いのか全く浮かんで来なかったけれど深く、深くあたしは礼をした。
あたしもつられて頭を下げる。
「お待たせ致しました。後は巫女様の祈りでもって儀式は終わります。…杯を」
司祭の一人がそう言うと、もう一人が先程手にしていた球状の彫刻の底に針の様な物を突き刺した。
彫刻には影の具合なのか、うっすらと顔が浮かんでいる様に見えた。
針が突き刺された底からは水の様な何かが流れ出し、それを杯で汲み取っている。
「アーリアの山から湧く水です。気持ちが落ち着きますよ。これを飲み、祭壇に祈りを捧げて下さい」
緊張や不安が混じった良く解らない感情であたしは熱を持っていたので喉が確かに乾いていた。
差し出された杯を受け取り、あたしはそれを飲み干した。
生温い、と思っていた水は意外と冷えていて一気に体に清涼感が突き抜けた。
そして迷う事無く祭壇の前に立ち、手を組んであたしは礼をした。
何を祈れば良いのか全く浮かんで来なかったけれど深く、深くあたしは礼をした。