私が初めて恋をしたのは
小学校四年生の夏。
「ほら〜瑠輝帰るよ〜!」
「あっ姉ちゃんもう迎えきたの?」
私は学校でサッカーしてる
弟の瑠輝【るいき】を迎えに行った。
「瑠輝の姉ちゃん?」
「うん、そうだけど。」
誰この子。
「へぇー初めて見た!名前は?」
「莉依愛だけど。」
私は不機嫌そうに答えた。
「莉依愛か!俺龍生!よろしく」
「どーも。」
彼の名前は杉本龍生【すぎもとりゅうせい】
私より一つ下の三年生。
顔はカッコいいけどこの生意気そうな感じ
少し苦手だった。
「あっやべーもう五時だ!またな!」
「うん。ばいばい」
これが私と彼の出会い。
次の日
「莉依愛〜!!おはよ!」
うわ、昨日の。。。
「龍生だっけ?おはよ。」
「何もう忘れてんの?ひっどー!」
いやいや、お前が馴れ馴れしいだけだよ。
心の中でそう思った。
「今日瑠輝も誘ったけど
一緒にサッカーやろうぜ!」
「は?莉依愛女なんだけど」
「関係ねーよ!今の時代女もサッカー
すんだよ、ばーか!」
「ばかってなに!やらないから!
もう授業だから戻んなよ。じゃあね」
なんなんだあいつ。本当に生意気
サッカーなんかやらないっつーの。
放課後。
「莉依愛〜帰っちゃうの?」
「また君ですか。帰るけど?」
「ちょっとサッカー見てけよ!
やらなくていいからさ。」
「なんで見なきゃいけないの。」
「いいから〜!!」
無理やり校庭に連れてかれた。
「龍生いいぞ〜ナイスゴール!」
「まぁな!」
明らか他の子よりうまかった。
「莉依愛見てた?ねぇ見てた?」
「うん。サッカー習ってんの?」
「そうだよ!クラブチーム」
「へぇー。」
龍生は自慢気にそういった。
「莉依愛もやろうぜ!
キーパーなら止めるだけだからできる!」
「はー?やだよ」
「いいからいいから!」
「龍生いっきまーす!」
バシッ
「いった〜。突き指した。」
「莉依愛大丈夫か?わりい」
「わりいじゃないでしょ。
女の子にも手加減しないわけ?」
「いや、手加減したって。
ってかお前女だったんだ(笑)」
こいつ。本当にむかつく
「もういい。じゃあね。」
「えっちょっとまってよ。」
「うるさい、じゃあね」
私は怒って帰った。
次の日
「おい、莉依愛。」
「なに。」
「昨日はごめん。」
「うん。」
「今日一緒に帰らね?宏樹と淳もいる」
「方向一緒なの?あっくんはともかく」
「あっくん?淳のこと?」
「うん、あっくん団地一緒だし」
「あっそうなんだ。じゃあ四時に
校門集合な!遅れんなよ」
「はーい。」
キーンコーンカーンコーン
「さようなら!」
私は校門へ向かった。
「莉依愛おせーぞ!」
「うるさい。」
「莉依愛、龍生と仲良かったんだね!」
「あっくん!!久しぶり。
仲良くないよ!弟の友達なだけ」
「仲良いだろ!サッカーやったじゃん」
「怪我させられただけだし。」
「あーこいつが瑠輝の姉ちゃん?」
また生意気なやつ。。。
「俺宏樹!よろしく!」
「よろしく。」
田中宏樹【たなかひろき】
イケメン、スポーツ万能、頭もいい
学校でも有名なモテ王子。
でも性格は史上最強に悪い。。。
さっき話してた あっくん は
野村淳【のむらあつし】
同じ団地に住んでる。
あっくんは昔から仲良し!
顔もまぁかっこよくて優しい。
「俺ら家あっちだから!じゃあな」
「ばいばーい!」
私は龍生と宏樹と別れて
あっくんと2人で帰った。
「莉依愛さ〜好きな人いる?」
「えっなに急に。」
「いや、いるのかなーって(笑)」
「いないよ〜(笑)」
「へー龍生かと思った。」
「いや、なんでだよ(笑)
あいつは眼中にないよ。
ってかなんでそんなこと聞くの?」
「気になっただけだよ。。。」
なんか今日のあっくん変。
「あっくんはいるのー?」
「…いるよ。」
「え!だれ!教えて!」
「無理。」
「なんで!教えて!」
「…お前、、、」
「え?」
あっくんの好きな人が私…。