個室には、この前公園に居た男女2人。
あと、初めて見る厳つい感じの坊主頭の男の人の3人。

あれ、男女2人だけかと思ってた…。


ずんずんと座敷に上がって行く須藤さんに続いて、軽く会釈しながら掘りごたつ式の席に着いた。

当然、席は須藤さんの隣。そして、須藤さんのお友達である3人の目の前。


怖くてなかなか顔があげられない。
だけど、そんなこと言ってられないから思い切って顔を上げた。


うっ、女の人にめちゃくちゃ見られてる…。


今すぐ目を逸らして、また下を向きたいところだけど、一応にこりと微笑んでおく。

いい彼女アピール、のつもりだけど引き攣ってないかな…。とてつもなく自信がない。


「よし、全員揃ったな」

「お前ら暇か」


初めて見る坊主頭の男の人がそう口を開いたけど、瞬時に須藤さんが悪態を吐いた。


「バカ、忙しいに決まってんだろ?お前が彼女紹介してくれるっていうから仕事早めに切り上げて来たんだろうが」

「お前らが会わせろって煩いから渋々連れてきたんだろ」