「天沢ちゃんが優しいと、ちょっと怖いんだけど。」


言いながらも、ミア先輩の眠気はとても素直で。
太ももに倒れる込む様に頭を乗せてきた。


さらさらとした髪が、肌には少し刺激が強いみたい。


やっぱり、こんなこと、恥ずかしい。



「ミア先輩なら、膝枕くらいしてくれそうな女の子。いっぱいいそうなのに」


もう眠っていると思って、先輩の髪を弄りながら、呟くと。


「なに急に。
 嫉妬なの、天沢ちゃん」


起きてるから、ドキッと心臓が鳴った。



「そんなのするわけないじゃないですか……」


「だよねー、天沢ちゃん俺のこと嫌いだし?」



嫌いだったら膝枕なんかするわけない。


そう言いたいのに、先輩相手だと上手く言えない。