「いい友達だね」


「どこが!!私を先輩に売るような子ですよ!?」


「人聞き悪いねー。
 それに友達の悪口はよくないよ」


「~~っ!!」


むかつく~~!!


ほんとミア先輩なんか大っ嫌い!!



「私の唐揚げ返せー!!」


「えー、無理じゃん。キスで許して」


「初キスの味はレモン味ならぬ唐揚げ味ってか。
 やだー私唐揚げにレモンつけない派だから、ちょっと待ってって……ちがーう!!」


「なに1人ツッコミしてるの。
 ほんと面白いよね、天沢ちゃん」



笑ってないミア先輩に強引に連れてこられた場所は、立入禁止の屋上を上る階段。


階段の段差に腰を下ろすミア先輩が、隣をペチペチと手で叩いて、私を座らせた。