心の中では心底嬉しかったし

正直それしか頭になかった。

だけどそんなことがバレたらこの先仲良くやってけない。

そんなのは絶対嫌だから。


顔作るんだ、私!!!!



意を決して、教室に入ると

私の隣には見慣れたあの横顔の。

少し鼻が高くて、顔が濃くて

目がぱっちりしてて

肌が女子かと思うくらい綺麗な

啓人が、

そこにいた。



(ラッキー♪)

にやけないように気をつけながら、

啓人に話しかける。


「待って啓人と同じクラス?!
うわーぁ中2の学校生活終わりましたぁ\(^o^)/」

「俺だって千愛希と一緒とかまじ終わってんですけどぅー。俺世界一可哀想やわ。」

「えーっ何それ?!サイテーやわ!!」



いつも、こんな感じ。

最悪だなんて、1ミリも思ってない。

むしろ、すごい嬉しいのに。

なんで、伝えられないんだろう。

嘘を重ねる度に

この想いが啓人に伝えられればなあ、

なんて思うけど。

私は啓人と過ごす時間が好きだから。

わがままなんて望んだりしない。

ただ、これからもずっと啓人と一緒にいたいなあなんて、

密かに願ってるんだ。