私と、同じ名前の人がいたのですか。
なかなかこの世界はあなどれないです。
ひなたと呼ばれた男の子は、私の方を見ていました。
いつもですが、私は皆の視線を集める体質なんでしょうか。
ひなたと呼ばれる男の子の友達も、つられて会話を止め、私を見ました。
3人は目を見開いたようなあどけない顔をしています。
「えっと……」
私は困りました。
どうしたらいいのでしょう。
ひなたと呼ばれた男の子は、友達の後ろに隠れて、こちらを控えめに見ました。
「あの……?」
「あ……!なんでもないです!」
ひなたと呼ばれている男の子は、私に謝り、そそくさと去っていきました。