(うわぉ!)

 長い髪を両手で掻き分けて整える彼女の仕草にオレは目を奪われた。

 キラキラと輝く姿に見えたのは目の錯覚だろうか?
 顔を上げオレに視線を向けた如月さん。

「どう渋谷? このヘヤースタイルは?」

「まさか、その髪型は」

 オレにはピンと来た。

「もちろん、本田沙耶と同じ髪型だよ」

 コイツ、沙耶と同じストレートのロングにした上に同じ口調でしゃべりやがって。

「何のつもり?」

「私を本田沙耶だと思って接するとイイよ」

「何だよそれ?」

「私は渋谷と付き合いたいの」