横断歩道を渡りしばらく進むと、よく沙耶と一緒に語り合う場所としている櫻公園に着いた。
 オレはそのまま公園内に連れ込まれる。

 たどり着いた場所は桜の下のベンチ。

「本気って、どう言う事⁉︎」

 共に歩を止めたと同時にオレの質問は早い。

「その前に」と言って如月さんはカバンをベンチに無造作に置いた。

 そしていきなり、自分のポニテのリボンを外し更に束ねている髪を手で解く。

 サラサラの長い黒髪がパラリと解かれ、首を左右に振ると同時にフワリと宙を舞った。