「やめろよな亜留! 浮気なんかするんじゃねーよ!」

 顔を真っ赤にして興奮する岡村くんを如月さんはジッと見入る。
 そしていきなり相手の頭を素手でバチーン!

「なーにムキになってんのよ?」

「お前が浮気しようとしているからだろう⁉︎」

「私がすると思っているの?」と目を細める如月さん。

「だから…」

 如月さんは思わずため息した。

「……」

 岡村くんも目を細めて怪訝な表情をする。

「私が浮気すると思っているの?」

「しようとしている」

「していないしていない! あれは単に…」