マキちゃんはそう言うと、いきなり如月さんを引っ張ってこの場を離れた。

 少し離れた所で何か言葉をかけ始める。

 如月さんは顔を真っ赤にして言葉を返し始める。

「アイツらいったい、何を言い合いし始めたんだ?」

 岡村くんは気になって2人の所へ行こうとしたけれど私はサッと腕を掴んで止める。

「言ったでしょう? ここで待っててって」

「それはそうだけど」

「女のコ同士の秘密の会話だから、盗み聞きはダメだよ」

 マキちゃんはスマホを取り出し如月さんに中身を見せた。
 しばし画面を見つめた如月さんは目を見開き、茫然とした表情を見せた。