怒りの治らない岡村は尚も手を出して来る。

 殴って来るし、足蹴りもして来る。

「本当なんだよ! 如月さんが一方的にキスして来たんだよ! しかも強引にな!」

 オレは手は出さず必死になって反論する。

「嘘つけーッ!」

「嘘じゃねー!」

「亜留は純情なんだ! 浮気もしねーし! キスなんてしねー!」

「お前なーッ!」

 さすがのオレもジッとしておらず、反撃に出た。
 男同士、激しいつかみ合いとなった。

 そこへだ。

 誰かが俺たちの間に割って入って来た。