「なるほどな。だから湿布なんか貼ってるのか」
喧嘩だと思っていた、という日野。
違います、止めたんです。
「馬鹿にしたきゃどうぞ。どうせただの夢だし!!」
不貞腐れてそう言うと日野はキョトンとした顔で私を見下ろした。
いくらイケメンだからってお前にだけはときめかないぞと闘争本能むき出しの目で見つめる。
「いや、土産に痣と石田散薬を持って帰ってきてるぐらいだし本当に幕末に行ってるんじゃないか?」
しかし帰ってきた言葉は少し嫌味が籠っているものの全く予想もしてないものだった。
そしてコーヒーカップをテーブルに置くとカバンからメガネとパソコンを取り出し何かを調べ出す日野。
調べ物が見つかったのか、ほらと言いながら画面を見せてくれた。