2人のアホ具合に堪えていた溜息も溢れる。


「はぁ…。まぁ、ただの夢だったって可能性も捨てきれないし第一、私は歴史上人物なんて愛せない!!」


ドスンッ


「ったい!!!!」


今度は私が大きな声を出すと頭に重たい辞書が乗った。


嫌な予感しかしない。


ロボットのようにぎこちなく後ろを振り返ると私の天敵、日野がいた。



「最高、休みの日まで日野の顔を拝めるだなんて。ささ、どうぞ私達なんてお気になさらず早急にお引き取りくださいまし」


ドスンッ


「ったい!!!!」


再び落ちてきた辞書に日野の悪意を感じる。


「何すんのよ!!」

「悪い、虫が止まっていたからな。追い払ってやった」

「仮に本当に虫が止まっていたとしても私の頭の上で潰すな!!」