衝撃が強すぎて勉強する気にもなれず、近くのカフェに綾乃と加奈を呼び出した。
青く腫れた右頬には湿布。
これに綾乃と加奈が反応しないわけもなく、喧嘩でもしたの?と今朝のパパと同じ顔をして聞いてきた。
「実は変なことが起きてて…」
昨晩の事を説明すると2人とも目を丸くして驚きを露わにしていたが半信半疑という感じが伺える。
ただの夢だと言われればそれまでだがどうしても夢で割り切れない。
笑われるだろうか、と内心ビクビクしていると突然綾乃の顔がパッと明るく弾けた。
「なにそのファンタジー感溢れる夢!!いや、現実?面白い!!いいなぁーー私もそんな不思議なこと起きないかしらー」
「確かに面白い。それに土方って男、そんなにイケメンなんだ?運命の人だったりしてーーー!!」
キャーーーーーッッッ!!!
と黄色い声を上げる2人に周囲の視線が鋭く突き刺さり何とか宥める。