「じゃあさ優、いい人紹介してあげる」


「え?」


胡桃がなにやらニヤニヤして携帯を弄っている。



「ほら優またすぐ別れちゃったでしょ?
今度は、本気になれるんじゃないかなー?」



本気の恋愛……?

あたしいつも本気だけど、な…


「じゃんっ」と携帯の画面をあたしに見せた。



「え…だだだ誰この人……っ、」


「んふふー♪」



胡桃の携帯画面から映るその男性は、もろあたしのドドドドタイプな男性だ。


茶髪に片耳ピアス。

笑った時に見える八重歯にきれいな二重。



「……かっこいい」


「でっしょ?

あたしのね中学の同級生で、この間たまたま駅で会ったんだ。それで彼女最近なかなかできないって言ってたから優を紹介しようと思って」


「……ほ、ほう」


「ど?優も悪くないでしょ?てかむしろタイプでしょ?」


さすが胡桃、分かってらっしゃる。


あたしは高速で首を縦に動かした。