「優ちん、一輝がいけない事したらちゃんと側で叱ってやってほしいんだ。」



俊くんが急にあたしにそう言った。


なんだろう…

俊くんて本当に一輝くんの事考えてるっていうか、ちゃんと思ってるんだなって。



「あいつはいい奴だし、先輩後輩関係なく一輝の周りに色んな人が集まってくるんだ。一輝はそういう奴なんだ」


「急になんだよ俊やめろって…」


一輝くんがパタパタと自分の顔を手で仰ぐ。


「ふふっ、一輝くん照れてるの?」


「優ちゃんうるさい」


そう言ってプイッ とあたしとは逆の方向を向く。



可愛い…

思わぬギャップに心臓がうるさい。