「涼介くんまで酷いよ!
あたしをクズ呼ばわりするなんてっ!」
「まんま、クズ。
まず中身なんかより外見に目がいくとこ。あと中身を知ろうとしないですぐ付き合うとこ」
何本かの矢があたしに刺さった気が……、
「今度の奴はちゃんと何回かデートして相手がどんな奴か知ってから付き合えよ」
「分かってるよ…でも外見タイプで向こうも彼女欲しがってていい感じになったら付き合うでしょ、普通」
「ノリでな」
涼介くんは、あたしが解いた問題の答えを赤ペンで採点しつつそう言った。
「優はノリでしか付き合ってない。
惚れやすく、すぐその場のノリで付き合って…付き合ってから、あれ?何が違うってなるんだ」
「………」
これまた図星すぎて何も言えない。
「今までも自分からフってるだろ?」
あたしはその問いかけに無言で頷いた。
「本気で好きになった相手との恋愛は、凄く楽しいぞ?優も早くそんな相手見つけろ」
本気の恋愛。
胡桃にも今日言われた。