後半、一気に話しハーハー言っている。

それより、あたしと如月さんがこっそり会っているって…



「月岡さん、勘違いしているよ」


「あんな梓の姿始めてみました」


如月さんの回りには平本兄弟やあたしがいるのに全く目に入っていないみたい。


「アズは可愛いなぁ~」



如月さんは梓をギュッと抱き締めた。

ここは小さなレストランだけど…
あたしたち以外にお客さんがいる。


けど全く気にしていないようだ。



「前の時俺が言った言葉覚えているか?」


「…………覚えてる」


「だったら気にするな。
俺にはアズ…梓じゃなくちゃダメなんだから、他の誰かに気持ちが揺らぐ事は無い」



『他の誰かに気持ちが揺らぐ事は無い』


そう言い切った如月さんの後ろ姿はとてもかっこよくて、
そこは2人だけの空間。


だれも入る事のできない空間。