「違いますって!
ただ如月さんに会ってみたいんです。
会うのがダメだったら見るだけでも…」


「却下、めんどくさい。
近くのラーメン屋で決定」



ラーメンって…
嫌いじゃないけどさー、せっかく『平本先生』がいるんだかここはやっぱり…



「あのホテルでお昼にしましょうよー」


「イヤだ。
絶対あのホテルは高そうだから」


「そんな事無いみたいですよ。
梓が言っていました」


「イヤだ」



少しくらいわがまま聞いてくれたっていいじゃん!
こうなったら最終手段…


「平本先生と蒼衣先輩の事話しちゃいますよ?」



平本先生が一瞬、反応した。

隣にいる蒼衣先輩はクスクス笑っている。
あたしが言い出すことを分かっていたかのように…



「いいんですか?言っても」


「…………」


「今からみんなにメールで…」


「分かった、分かった。
連れていってやるから」



やった、勝った。