あたしはムスッと怒っているけど平本先生は全く気にしない。



「秋元さんはどの本がよかったの?」


「飛び出す絵本です。

トランプが飛び出してきておもしろかったから学校に1冊あってもいいと思ったんです」



あーあ、せっかく休み返上で学校の為に仕事をしているのに…
なんかただ働きさせられた気分。



「腹減ったな」


けどこの時、あたしはいい事を思いついた!


「もう12時00分はとっくに過ぎているからね」


「どっかて食ってくか」


「先生ー!
如月さんのホテルがいいです」



たしか如月さんと平本先生は知り合いだったはず。

平本先生は如月さんの顔を知っているから…
あたしが如月さんに会える。


「藤の働いているホテル?
お前…俺の給料、全部使う気か」