あたしは渋々10時00分に駅前に来たけど…
「どーして2人とも来ないのよ!」
集合時間はとっくに過ぎて10時30分。
女の子を待たせるってどういう事なの?
福島先輩はいつもあたしより早く来てくれていたっていうのに平本兄弟は揃って遅刻…
ムカつくーーーー!!
そんな時プップーっとクラクションの音が聞こえた。
あたしの目の前に1台の車が停まった。
「秋元さん後ろ乗って」
助手席の窓をウイーンと開けて顔を見せたのは蒼衣先輩。
もちろん運転は平本先生。
「おはようございます。
平本先生、蒼衣先輩」
車に乗り込んですぐにあたしはちょっと怒った口調であいさつをした。
「おはよう、秋元さん。
兄貴が寝坊して遅くなったんだ…
待たせたね」
「ホントです」
寝坊した本人は全く気にする様子がないのか謝りもしない。
大人なんだから謝れーー!