あたしは大人しく座ったはいいが…


いずらい。



だって、平本先生はあたしが座っても体はあたしの方を向いていなく、顔もあたしから反らしている。

蒼衣先輩は蒼衣先輩で本を分けている。


あたしはどうしたらいいの?



「どうすっかなー」


イライラしているのか平本先生の落ち着きが無い。


「蒼衣、タバコ」


「ダメに決まっているだろ!」


「はぁー」



蒼衣先輩に怒られまた1つ大きなため息をついた。


さっきからずっと繰り返されている。



「あの…」


「何だ?」


「ごめんなさい…」


いつもと違う平本先生が怖くて話しかけられない。

前まではムカついたけど今は『何ですか?』って言い返してくれていた平本先生が懐かしい。


「あのさー、秋元さんが怖がっているからもっと優しく話しかけてやれよ。
まだこの状況を理解していないはずだから」



蒼衣先輩がおっしゃる通りでございます。
あたしはこの状況と自分の置かれている立場が全く分かっていません。